行成 薫　彩無き世界のノスタルジア

こんな怒涛の展開があってたまるかよ。

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★★★

映画化もされた「名も無き世界のエンドロール」の続編。 裏社会、アウトロー系の小説としてかなりお気に入りの一冊です。 このような題材にありがちな暗いとかドロドロしたとかそういう雰囲気は少なめで、 ひょんなことから出会った三十五歳のオジサンと十一歳の少女の二人掛け合いがコミカルさを演出しています。 かといってアウトロー要素が弱いワケでもなく、開幕一ページ目からラストまでフルスロットル。 正直者と嘘つき。 表の世界と裏の世界。 白黒の世界と彩の世界。 相反する二つが絡み合って、やがて一つになっていく。 それらが繋がっていく後半の展開には息を呑む作品です。 栞を挟む暇すらなく、最後まで読み進めてしまいました！